QOL尺度を使用する上で注意すること

実施場所

病院や診療所を訪れた患者さんに回答してもらう場合が多いのですが、家庭内、電話利用、郵便による送受信、面接など、さまざまな環境においても実施することが可能です(面接versionが別途用意されているものもあります)。 また、その他の面接・調査票・データ収集などの一部として実施することも可能です。

尺度の文章表現について

対象患者に合わせて文章表現を変更することは、一切認められていません。文面を変更することにより、尺度の標準性が保たれなくなるためです。
DLQI日本語版、Skindex29日本語版は、測定したい疾患に合わせて「皮膚の状態のせいで」の部分を「○○のせいで」(例:「にきびのせいで」、「アトピー性皮膚炎のせいで」、など)と置き換えることが認められています。この部分以外の文言の変更は認められていません。

尺度のレイアウト、書式について

レイアウトを変更することにより、オリジナルのレイアウトとどの程度結果に差が出るかは検証されていません。可能な限り、オリジナルのレイアウトを使用することをお薦めします。

複数尺度の使用について

SF-36v2®、SF-8™の包括的尺度と、その他の尺度を組み合わせて使用する場合は、SF-36v2またはSF-8を最初に置くのがベストです。
質問の順番は回答に影響する可能性があります。異なる尺度の間には、明確な「間(スペース)」を入れると、異なる内容を聞こうとしていることを回答者に知らせることができます。異なる尺度を入れた場合でも、一つの調査票の中では一貫して、フォントやフォーマット、回答選択肢の表示の仕方を同じにした方が、回答者の間違いを減らすことができます。